❄助産院日誌❄

2023-04-04 10:56:00

♪そうだったらいいのになぁ~♪

 

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札幌もすっかり雪が溶けて

着々と春に向かって季節が変わろうとしていますね。

 

1月1日と同じくらい、世の中の色々なことが変わりやすいのが

4月1日。

 

今年は正確に言うと、4月3日(月)が新年度のスタートとなり、

新年度から行政の仕組みが変更になったり、新しく始まったりします。

 

大きなところでいうと、政府に新しく「こども家庭庁」が新設され、こどもがまんなかの社会を目指して、新たな仕組みづくりを模索しています。

 

札幌市でいうと、産後ケアの利用者料金負担が軽減され、産後のお母さん達がさらに利用しやすくなったのはとても良い変化ですよね😊

 

札幌市の産後ケアは、スタート当初よりも少しずつ改善され、利用日数や時間が増えて、より助産師が産後のお母さんをサポートしやすくなったと思います。

 

きっと、

「もっとこうだったら良いのに!」

という声が、色々なところから発信されて、

その声が変化をもたらしている。

 

だとすると、

~♪うちのおにわがジャングルで~♪

の歌詞で有名な、子供が「そうだったらいいのに」という内容を歌にしている『そうだったらいいのにな』の歌のように、

 

私なら

母乳外来専門の助産院でのケアも産後ケアの一環と認知してもらえたらいいのになぁ

と大きな声で歌いたいところです。

 

 

産後ケアを利用する方はどんどん増えていると思いますが、

 

「産後ケアは利用できていないけれど、おっぱいの急なトラブルで助産院に駆け込みたい😥」という方は以外と多いはず。

 

前もって予約が必要な産後ケアの利用に比べると、

母乳外来も予約は必要ですが、当日でもOKなことが多い分、

困ったときの駆け込み寺としての役割が大きいと感じています。

 

そして、お母さんをゆっくり休ませてあげられる時間はとれない母乳外来ですが、

その分1日に数人のお母さんと関わることができて、

お困りごとの解決の手立てになれるはず。

 

 

なによりも、産後に必ずある【授乳】という慣れない育児に、サポートを必要としていないお母さんはいないはずです。

 

その、必ずサポートが必要であることに対して、行政が手助けするのが【子育て世帯を支援する】ということなのではないでしょうか。

 

(異次元の子育て支援が、ある意味『異次元』になっている気がしてならない…)

 

 

私が以前住んでいた東京の杉並区では、妊娠・出産時に「子育て応援券」というチケットを数万円分もらうことができ、そのチケットは例えばサロンで受けられるような骨盤ケアやベビーマッサージ、助産院で受ける乳房ケアなどに使用することが出来ました。

 

そのチケットでは何かを買うことはできませんでしたが、それがかえって様々なケアを受けようとする後押しになりました。

 

 

 

お母さん達が自分や子供のケアを受けようとする後押しになる。

そして、ケアを提供する側にとっても利用者さんが気軽に来てもらえるのはありがたいこと。

 

 

東京都杉並区の話でしたが、地域を問わず全国共通で利用できる産後ケアチケットがあれば、

里帰り中の地域でも、

引っ越し先の地域でも、

旅行中でも、

どこでも誰でも利用でき、支援を受けられる。

 

助産院でのケアが医療保険の適応になれば一番うれしいことですが、それがまだ難しいのであれば、そんな政策があればいいのにな~と思いながら、選挙カーから手をふる人達を見つめる私なのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2022-10-24 11:14:00

里帰り中だけど…

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初めて助産院に来ていただくお母さんには、

まず初めにカルテを記入してもらいます。

お名前や、出産場所、妊娠中のことや、産後のことなど

お母さんの状況をこれから見て行く中で、とっても大切な情報たちです。

 

そんなカルテを書いていただくと、

時々、

 

「今、里帰り中なんですけど、住所はどこのを書けば良いですか?」

 

と質問されます。

 

そう、里帰り中で、ご実家にいる間に

助産院に来てくださるお母さんが時々いらっしゃるのです☺

 

札幌市外の方もいれば

北海道外の方もいらっしゃいます。

 

なかには

 

「あと2週間で帰るけど…」

 

と言って、来院くださる方もいます。

 

 

ご実家で産後を過ごされている中でも、

授乳は待ったなし。

 

里帰り中の方であれば、

 

『自宅に帰ってから近くの母乳外来に行けば良いかな?』

 

と考える方も多いのではないかな、と思います。

 

 

確かにこれから先、

乳腺炎など突発的なトラブルにも対応してもらうことを考えると

自宅に戻ってからでも…と考えるのは自然なこと。

 

何もトラブルなく授乳も出来ているのであれば、

もちろんそれでOK

 

 

ですが、

 

「入院中に上手く吸わせられないまま退院となった」

「赤ちゃんは吸ってるけど痛い」

 

などは、先延ばしすればするほど、こんがらがってしまうお困りごとだったりします…。

 

それと同時に、早ければ早いほど直しやすいお困りごとでもあったりします!

 

 

また、

 

「ちゃんと吸えているか知りたい」

 

というご相談も、

 

吸えているからこのままで!と太鼓判を打たれれば、安心して自宅に帰れますし、

反対に意外と吸えていないのであれば、実家でサポートを受けている間に改善していけば良いのです。

 

 

自宅に帰ると、

お掃除をしたり、

ご飯支度をしたり、

買い物に行ったり…

 

ご主人が手伝ってくれても、

やはり自分でやらなければならないことが

実家にいる時に比べると確実に増えますよね😅

 

 

 

里帰り中に近くの助産院に行っておくと、

次にお子さんと帰省した際の、

万が一のおっぱいトラブルも

安心です。

 

 

里帰り中だけど…

 

 

ではなく、

 

 

里帰り中だからこそ!

 

 

助産院に行ってみてはいかがでしょうか😊

 

 

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2022-10-06 11:45:00

お母さんたちからのバトン

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半そでTシャツを着ようかと迷った先週末から、一気に寒くなり、服装ががらっと変わった今週。

公園の木も所々紅葉し始め、落ちている栗やどんぐりを見ては「秋だな~(そして雪の季節来るよな~😫)」と

思い更けている今日この頃です🎃

 

先日、助産院にいらしたお母さん。

産後1か月を過ぎて、授乳のことでお悩みがあり来院されました。

何回か通院されながら一緒に授乳練習を頑張り、無事にお悩みが解決されて最後は本当にすっきりされた表情がとっても印象的でした。

 

 

そんなお母さんの、

今日が最後のケアになるという日、最後にお話をしながら

 

「もし良かったら助産院に来た感想などを教えていただけませんか?」

 

と、Googleへ【口コミ】という形で投稿いただけないかお話させていただきました。

 

 

口コミというのは、

ネットでのお買い物の時に参考にしたり、

飲食店を探す際の参考にしたり、

私も普段から見ることが多いです。

 

 

受けとったモノや、サービスに対して

「良かった」

「悪かった」

を書きたい人が書いていくものなので、

本来はお願いするようなことではないかもしれません。

 

特に、子育てで忙しいお母さんたちの手を煩わせることなので、

助産師としてお願いすることは間違っているかもしれません。

 

 

ですが、そのお母さんは

 

 

「もちろん書きます!私も口コミを見て行こうと決めたので。」

「少しでも他のお母さんのお役に立てるのなら!」

 

と、快くお返事くださり、

実際に投稿してくださいました。

 

 

口コミを書いてくださったこと、書いてくださった内容もありがたいことですが、

何よりも

 

他のお母さんのために😌

 

というその想いに、私はとても嬉しくなりました。

 

 

 

『この助産院が良い悪い』

 

だけでなく、

 

助産院という場所に行った方が良いのかどうか

 

それは実際に行ったお母さん達の「声」が、一番の後押しになるのではないかなと

思います。

 

 

助産院に行くことは、やはりまだまだ壁があるように感じます。

 

「こんなことで行っても良いのかな?と悩みました😅」

 

助産院に来たお母さんたちから、時々聞かれるお声です。

 

 

助産師が

「どんなお悩みでもいつでもどうぞ!」

と言っても、やはりお母さんと助産師の間には少し距離を感じてしまうかもしれません。

 

ですが、同じお母さん「行ってみたらいいよ~」と言っていたらどうでしょう?

 

「そうなんだ…行ってみようかな?」と思えるような気がしますよね。

 

 

 

そんなことを想像していたら、

口コミの投稿がまるで、

お母さんたちからのバトンのような気がして

ならなくなったのです。

 

 

もちろん、大変な毎日を過ごされているお母さんたちですから、

投稿に割ける時間も気力もなかなかないのが現状だと思います。

 

なので、

本当に無理のないようにしていただけらと思いますし、

これから先、投稿してくださるお母さんも一言でも十分です😊

 

 

そして、

すでに投稿してくださったお母さんたちには改めてここで

感謝申し上げます🍀

 

 

 

お母さんたちからのバトンが、

必要なお母さんへ届きますように🏃‍♀️

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2022-09-15 10:19:00

乳頭保護器との付き合い方

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9月も半ばを迎え、

吹く風も少しずつ冷たくなり、

秋を迎える準備が粛々と進められていることを実感します。

 

 

先日、産後1か月を過ぎて

 

「おっぱいの量が増える見込みがあるか知りたい」

 

という理由で来院されたお母さんがいらっしゃいました。

 

 

 

話を聞くと、現在は混合栄養でミルクが6割くらい。

入院中に助産師さんから乳首が短いから使った方がいいよ🙂とすすめられ、

乳頭保護器を使い始めたそうです。

保護器をつけると吸ってくれるので、退院後もずっと使いながら過ごしていました。

 

 

途中外して授乳してみたりもしましたが、

痛みもあり再び使用。

その後は来院されるまで使い続けてきたとのことでした。

 

 

来院されて、お胸を拝見すると

保護器を使わなくても吸えそうな様子😮

試しにお手伝いしながら授乳してみると、

ちょっと格闘しながらも

赤ちゃんは上手に保護器無しで吸ってくれるようになりました。

 

 

そしてお母さんは

「これが吸ってくれる感覚なんだ!」

と一言。

 

 

産後1か月を過ぎて、

はじめて吸ってくれる感覚というのを体感してもらえたのです。

 

 

そこからは自宅でも保護器なしで吸えるようになり、

自己マッサージをしてもらうことで

乳首のヒリヒリ感もなくなり

初めて助産院に来られてから1か月、

3回目の来院の際には、

9割母乳というところまで変化されていきました😲

 

 

乳頭保護器は、色々な会社から様々なタイプが販売されていて、

ドラッグストアなどでも簡単に購入できる授乳ママのお助けグッズの一つです。

 

 

今回来院されたお母さんも、入院中に保護器を使ってでも授乳ができたことで

 

◎授乳中の抱き方に慣れていったり、

◎授乳がうまくできずに「授乳を諦める」という選択をせずに済んだり、

◎乳首に傷がつくことなく過ごせたり、

 

保護器のメリットを最大限に活かしていらしたと思います。

 

 

その一方で、先ほどのお母さんの「これが吸ってくれる感覚!」の一言に表されているように

保護器を通しての授乳では、直接授乳に比べると刺激の入り方が少なくなってしまいます。

 

 

そうすると、

同じ授乳回数・授乳時間であっても、

【乳腺への刺激量が増える直接授乳のほうが分泌が上がる】

という結果になっていくのです。

 

 

もちろん、保護器が必要な乳首が短い方の場合、無理に保護器を外して直接吸わせようとすると

乳首が切れてしまったり

ヒリヒリして痛い

という乳頭トラブルにつながる場合があります。

 

そのためには、まずは乳首を赤ちゃんの「吸い」に耐えられるだけの

柔らかさと伸びを作ってあげることが大切です。

 

 

 

保護器を使うことを初めから避ける…ということではなく、

(もちろん、安易な使用は避けるに越したことはないのですが💦)

もし必要となった場合でも、

【保護器を外す】というゴールがある

ことを知っておいてもらえたらなぁと思います💯

 

 

 

 

2022-08-09 10:33:00

乳腺炎注意報☂

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関東は連日、危険な暑さが続いているようですが

札幌も暑さこそひどくはありませんが、

なんだかジメジメと、

北海道らしくない湿度の高い暑さが続いていますね。

 

そんな暑さも、お盆をすぎれば朝晩は肌寒くなり

一気に夏が過ぎてゆく。

北海道らしい夏の終わりになるでしょうか。

 

 

7月はお天気も安定していて、おっぱいのトラブルで駆け込まれる方は

少なかったのですが、

 

夏の疲れが出始める今日この頃。

 

お母さんたちの体にも変化が出てきやすい時期になります。

 

 

経産婦さんの場合には、

夏の暑さに加えて、

上のお子さんと外で遊んでいるうちに

授乳間隔が空いてしまい、

 

「夜になってしこりに気が付いた…😥」

 

そんなことも多いかと思います。

 

 

また、お盆の時期にもなりますので、ご実家などへ帰省されたりすると、

授乳間隔が思いのほか空いてしまったり、

「授乳クッションなどがない」

「周りががやがやしていて赤ちゃんが集中して飲めない」

などが原因で浅い飲み方になり、

飲み残しが増えてしまったり…。

 

 

乳腺炎を出来るだけ予防するために、

特にこの時期注意することは

 

①水分をしっかり摂る

②(外出や旅行の際には)授乳間隔を普段と変えないようにする

③冷房で身体を冷やし過ぎない

④意識して休息をとる

 

出来る限りこの4つを注意しながら、日ごろからご自身のお胸を触り、

しこりや水疱(白斑)に早めに気づくようにしておくと良いと思います。

 

 

お母さんたちが、おっぱいのトラブルなく、

楽しく安全に残りの夏を楽しめますように🌈

 

 

 

 

 

 

 

 

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