❄助産院日誌❄
乳頭保護器との付き合い方
9月も半ばを迎え、
吹く風も少しずつ冷たくなり、
秋を迎える準備が粛々と進められていることを実感します。
先日、産後1か月を過ぎて
「おっぱいの量が増える見込みがあるか知りたい」
という理由で来院されたお母さんがいらっしゃいました。
話を聞くと、現在は混合栄養でミルクが6割くらい。
入院中に助産師さんから乳首が短いから使った方がいいよ🙂とすすめられ、
乳頭保護器を使い始めたそうです。
保護器をつけると吸ってくれるので、退院後もずっと使いながら過ごしていました。
途中外して授乳してみたりもしましたが、
痛みもあり再び使用。
その後は来院されるまで使い続けてきたとのことでした。
来院されて、お胸を拝見すると
保護器を使わなくても吸えそうな様子😮
試しにお手伝いしながら授乳してみると、
ちょっと格闘しながらも
赤ちゃんは上手に保護器無しで吸ってくれるようになりました。
そしてお母さんは
「これが吸ってくれる感覚なんだ!」
と一言。
産後1か月を過ぎて、
はじめて吸ってくれる感覚というのを体感してもらえたのです。
そこからは自宅でも保護器なしで吸えるようになり、
自己マッサージをしてもらうことで
乳首のヒリヒリ感もなくなり
初めて助産院に来られてから1か月、
3回目の来院の際には、
9割母乳というところまで変化されていきました😲
乳頭保護器は、色々な会社から様々なタイプが販売されていて、
ドラッグストアなどでも簡単に購入できる授乳ママのお助けグッズの一つです。
今回来院されたお母さんも、入院中に保護器を使ってでも授乳ができたことで
◎授乳中の抱き方に慣れていったり、
◎授乳がうまくできずに「授乳を諦める」という選択をせずに済んだり、
◎乳首に傷がつくことなく過ごせたり、
保護器のメリットを最大限に活かしていらしたと思います。
その一方で、先ほどのお母さんの「これが吸ってくれる感覚!」の一言に表されているように
保護器を通しての授乳では、直接授乳に比べると刺激の入り方が少なくなってしまいます。
そうすると、
同じ授乳回数・授乳時間であっても、
【乳腺への刺激量が増える直接授乳のほうが分泌が上がる】
という結果になっていくのです。
もちろん、保護器が必要な乳首が短い方の場合、無理に保護器を外して直接吸わせようとすると
乳首が切れてしまったり
ヒリヒリして痛い
という乳頭トラブルにつながる場合があります。
そのためには、まずは乳首を赤ちゃんの「吸い」に耐えられるだけの
柔らかさと伸びを作ってあげることが大切です。
保護器を使うことを初めから避ける…ということではなく、
(もちろん、安易な使用は避けるに越したことはないのですが💦)
もし必要となった場合でも、
【保護器を外す】というゴールがある
ことを知っておいてもらえたらなぁと思います💯